まだまだ課題がある無人コンビニ
コンビニエンスストアでは、レジで対面しお会計するというのがこれまでのシステムでした。しかし近年、店員がいない状態で、お会計できるシステムが注目されています。店内に店員はおらず、無人で営業しています。この無人コンビニは、海外で先駆けて取り組みが進められていて話題となっていました。
国内では、2018年ごろから少しずつ無人コンビニの試験運用が行われ、近年本格的に無人コンビニが運営されはじめています。コンビニ業界が、無人コンビニへとシフトし始めている理由として、人手不足が挙げられます。24時間という営業時間に対して、夜勤対応できる人材がいないということから、時間限定で無人コンビニ化する店舗もあるようです。
様々な種類がある無人コンビニ
無人コンビニとひとまとめにされていますが、実は店舗によって仕組みが異なります。
スーパーでも増えているセルフレジタイプの無人コンビニは、店舗内に設置されているセルフレジで、消費者が自分で会計を行います。電子マネーやクレジットカードなどでの支払いも可能です。自動販売機型の無人店舗は、自販機の中にある商品から、好きなモノを選びボタンを押して購入します。店内に設置されている商品を手に取りお店から出ると決済されるウォークスルー型という無人店舗もあります。
無人コンビニでの課題とは
無人コンビニは、人件費の削減に大きく貢献してくれる仕組みですが、初期費用がかかってしまいます。また、セルフレジの場合は、顧客が自分で会計をしなければならないという手間もかかるため、その点は課題として残されているのです。特に、セルフレジでは、混雑しやすい時間帯は、コンビニの店員さんがお会計をするよりも待ち時間が発生してしまうということもあります。さらに、酒類やたばこの販売に関しては、年齢確認が必要です。この点に関しても、課題が残されています。無人コンビニの本格的な運用が開始されているとはいえ、日本国内にある店舗は、ほとんどが有人店舗です。無人コンビニのほうが増加するところまでは、まだまだ時間がかかりそうです。
新型コロナウィルスの影響で進む無人化
新型コロナウィルスの感染拡大によって、コンビニでも、非対面接客できる店舗の導入が急がれています。無人店舗も、この非対面接客が可能な仕組みのひとつといえるため、課題解決は急がれるところでしょう。非対面の接客は、人件費の削減といった点だけでなく、消費者の安全確保、従業員の安全確保のためにも導入が検討されているのです。新しい生活様式に、セルフレジの活用も盛り込まれています。今後は、セルフレジ設置のコンビニが増えてくるかもしれません。